-障害者GH世話人- Aya's Everyday

障害者GH世話人なりたての元専業主婦Blog

障碍者GH:初日(2)

2020.03 昭和記念公園

uraya000.hatenablog.com

続き。

初日は私にとって非常に濃い一日となった。多分、死ぬまで忘れられないくらいに。

研修の合間合間に正社員さんから利用者さん個人の情報を聞く。どうしてここに来たのかという背景など。その中の一つに女性利用者さんの半数は親がいないという話があった。私の想像出来る事なんて親をはやくに亡くされたのかなとか、そんなごくごく普通のこと。でも彼女らは生まれてからすぐに乳児院で育てられて、そのまま養護施設ですごされたというのだ。

この話にはかなりショックを受けた。はじめから親がいないってどういう気持ちなんだろう。それを聞くまでは彼女らの笑顔の裏にそんなことがあったとは思わなかった。利用者さん同士で無邪気にじゃれあっている。その先には一般の世界で生きた者には想像できない程の複雑な背景がある。まさか、この日本という国でそんな世界があるとは。

他の利用者さんも複雑な家庭で育ったり、親に捨てられたりと、「普通」の人生を歩んできた人たちではなかった。私がこれから働こうとしている施設は自立支援型の障碍者グループホームである。てっきり、先に亡くなる親が子供を心配して自立訓練してもらおうと入所させてるのだと思っていた。甘かった。それでも私はかなりドライな性格なので過度な同情や感情移入せずに対応しようと思っているけど、笑顔を見るたびにあの話がちょっとちらつく。そして人の人生というものは色々あって、想像することもできない世界で生きてきた人たちがいるんだなという事を学んだ。

祖父母や父を亡くし、肉親といえば母親と弟しかいなくなった。その母親とも喧嘩して口もきいていないが、喧嘩できる親がいるっていうのはありがたいことだと思った。親がはじめからいない人がいるというのだから、なおさらね。