-障害者GH世話人- Aya's Everyday

障害者GH世話人なりたての元専業主婦Blog

祖母にもらった地図本

2018.11 深大寺

本棚を整理していたら祖母にもらった地図の本が出てきた。祖母は90歳を超えてから遠出をすることがなくなった。それまではスタスタと歩く速度も私よりはやく、一人で各地に出かけるような人だった。

そんな元気な人にも年齢にはかなわない。2020年のある日、私が祖母の家に行った際に「次はどこに出かけようかな」と私が言った時の事。祖母は愛宕神社はどう?険しい階段があるのよ、と地図を取り出して港区の愛宕神社を指さした。そして地図本を私にくれたのだ。

祖母はスマホを持っていなかったけど、スマホで何ができるかは知っていた。本をくれた祖母は、今はそれ(スマホ)で地図とか見れるんでしょう?と言った。私は「確かに見れるけど、パラパラめくれる本もいいよ。特に地図とかはパッと開いたページにめぐり合いってもんがある」と話した。

祖母にもらった地図の本を見て、上の話を思い出したのだった。祖母がもっていた地図は年季が入っていてさぞかし古いのだろうなと奥付を見る。そこには2018年1版3冊と書いてあった。もう祖母が遠出しなくなってからの・・・。いや、遠出できなくなってからだ。祖母はどんな思いでこの地図を見ていたんだろう。思い出の地を指でなぞって、思いをはせていたのかもしれない。もう二度と行くことはないと思いながら。

そんなことを思っていたらちょっと涙ぐんできた。この思いがこもった地図は私が引き継いだから、私がもしもどこにも行けなくなった時は、祖母と同じように地図に思いをはせようと思う。