-障害者GH世話人- Aya's Everyday

障害者GH世話人なりたての元専業主婦Blog

席を譲られたおばあさん

2021.09 八王子市(多分)

本日、南武線に乗っていた時のこと。溝口駅で乗ってきた母と娘。おそらく80歳後半と60歳のペアだったのだが・・・。母は杖をついていた。

時間帯にもよるが南武線は大体が登戸辺りまで混雑している。自分がよく利用している京王線と比較すると本数も少ないし、車両数も少ないのに利用者数が多そうなので混雑はある程度仕方がないと思いながら私は乗車している。

母娘ペアの母はあきらかに席を探していた。もちろんあいてる席なんてないんだけど。目を見たら「席を探している人」がある程度わかる。「あー、座りたい」って顔してるもの。彼女らは優先席方面には行かずに立っていた。これだけ老人比率が高い国になれば優先席も激戦区だろうからあきらめてたのかな。

そこで少し離れた席から小学生の少年が母に連れられて母娘ペアの前にやってきた。少年は手を添えて「席どうぞ」と言った。状況的になんとなくお母さんに促されて勇気を出して声掛けしたんだろうなという事がわかるような感じ。私は立っていたけど「おっ!少年!偉いぞっ」なんて心の中で応援していた。

しかし母娘ペアは言ったのだった。「いえ、すぐおりるんで大丈夫ですよ」と。少年の若い母が「いえいえ、遠慮なさらないでください」と言うも固く誇示する母娘ペア・・・。いや、私はあなた方が乗車した瞬間から見ていたけど明らかに席を探してたよね・・・?

母娘が声をかけられたのは溝口の次の駅の津田山駅。でも彼女らが降りたのは5駅先の稲田堤の駅だった。人によって感覚は違えど「すぐに降ります」が嘘のように聞こえる距離。擁護するとすれば、私自身が足底筋膜炎を患っている時期があり”座ると悪化”するのであえて座らない時期があったから、もしかしたら座ると具合が悪くなったり、座ること自体が大変な病気で杖をついているのかもしれない。何度もしつこくいうけど、それならなぜに席を探してる目をしていたのだろうか・・・。

若い少年と母親はなんとも言えないような複雑な顔をして元の席に座った。誰も悪くはないんだろうけど、私なら優しい少年の心を折らないように座ってあげたな。おしまい。