この世にある建物は建てて終わりではない。建てた後に管理する事が必要である。
私は車を持っていない。免許すらない。家族一同で車を持っていなかったせいもあったのか、車には全く興味もないし、道路の名前も覚える事ができない。一般道も「府中街道」とか「川越街道」とか名前がついていて、なおかつ自分がよく通る道路ならわかるけど、246号とか言われると途端に覚えられなくなる。時々、目の前にあらわれる巨大で立派な高速道路をまじまじと見たりするのだが、これの維持管理にお金がかかるという事は私くらいの馬鹿でもわかる。
そのため、「高速道の無料化」という話があったことにビックリした。素人目で見ても無料化なんてできっこない。長かったり、短かったり、広かったり、狭かったりと日本には様々な道路があるはず。その中の一つであるおそらく一番に金がかかった道路の高速道路を維持するためにお金がかからないわけがないのだ。
時折、ふと思い出す。都心のほうにあった作りかけの高速道路。渋滞を知らない私はこれ以上の高速道路が必要かと、空をふさぐコンクリートのそれを眺めていた。あれはできたのだろうか。今、もしも完成されていたら、車の流れがスムーズになっているのかな。今、それが知りたい。