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障害者GH世話人なりたての元専業主婦Blog

動物は自然とうまくやっている?

2022.12 レインボーブリッジから晴海方面

Youtubeを見ているとしょっちゅう出てくる不動産会社のマンションのCM。第一声が「動物は自然とうまくやっている」。これを聞いてとても違和感を覚える。

私は中学生の時に学校をさぼっていた。とりあえず電車に乗って終点駅まで行く。駅は都心にはじまり終点は田舎のような風景が広がる。車窓に流れる景色にはマンションが段々少なくなり、家が転々としはじめる。電車は山の谷間を走るようになり、たった一時間でその雰囲気も空気もガラッと変わる。車窓から見る自然豊かな景色を見て中学生だった若い私は何も知らずに、自然は共存しているのに人間はなぜ醜い争いばかりしているのだろう。このように仲良くできたらいいのにと思っていた。

今はそれは全く違うことを知る。人間以外の動植物たちは共存しているのではない。共闘しているわけでもない。過酷な生存競争の中、弱肉強食の世界を生き抜いた強者だけが残っている世界、それが私が見ている自然なのだ。普段、街に生きていれば動物たちの死体を見る事はめったにない。植物が枯れていたとしても景色と同化していて気づきもしない。ただ、そこには確かに弱肉強食の世界がある。

以前、私のベランダのプランターに咲いていた植物にモンシロチョウの卵がついていた。時折気にしてはいたが幼虫の姿を見たのは1匹。しかもその1匹もいつの間にかどこかに消えていた。ある人のブログを見たのだが、モンシロチョウが蝶になるまでの個体数に驚いた。なんと100個の卵のうち蝶になれたのはたった2匹だけ。本当に過酷である。

人間は生まれてしまえば生存率は高い。動植物は生まれても立派な姿になるまで生き残ることが難しい。こういった現実があるから簡単に「動物は自然とうまくやっている」と言いたくない。嘘になる。CMの事を批判しているわけではないが、あんまりにも繰り返し「動物は~」と言われるもんだからこんな風に書きたくなった。